こんにちは、mucchiです。
田中圭さん主演映画「女子高生に殺されたい」が、2022年4月1日ついに公開になりましたね!
さっそく初日に観に行ってきたので、その感想です。(5/27追記:計5回映画館で観賞)
以下ネタバレを含みますので、まだ映画をご覧になっていない方はご注意ください。
5月27日、アマゾンプライムで独占配信が開始されました。(早すぎる!)
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映画「女子高生に殺されたい」あらすじ・キャスト
あらすじ
「女子高生に殺されたい」という理由で高校教師になった男・東山春人。
人気教師として日常生活を送りながらも”理想的な殺され方”の実現のため、9年間にわたって完璧な計画を練り上げてきた。
彼の理想の条件は二つ「完全犯罪であること」「全力で殺されること」。
明るく平和な学園内で、静かに着実に男の計画は進んでいく。
キャスト・スタッフ
東山春人…田中圭
佐々木真帆…南沙良
小杉あおい…河合優実
君島京子…莉子
沢木愛佳…茅島みずき
川原雪生…細田佳央太
深川五月…大島優子
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
監督・脚本…城定秀夫
原作…古屋兎丸
映画「女子高生に殺されたい」感想(ネタバレあり)
まずはじめに。
めちゃくちゃ面白かった!!
上映館数と一日の上映回数が少ないのが本当にもったいない…!!
古屋兎丸さんの人気漫画が原作ということもあり、ストーリーは文句なしに面白かったです。
映画用に脚色されている部分も多々あるので、原作を先に読んでいてもそうでなくても、どちらでも楽しめる作品だと個人的には思います。
「登場人物を増やしターゲットを最初から明確にしないミステリー要素」を加えた城定監督、お見事です。
110分間、一瞬たりとも目が離せなかったですね。
『女子高生に殺されたい』
まず「え、変態??」と思うような奇抜なタイトル。
正直私も最初は「どういうタイトルよ…!?」と思いました。
が、決して面白おかしく「女子高生に殺されたい様」が描かれているのではなく、「誰しもが持っているであろう願望(欲望)」や「心とは一体何なのか」という人間の深い部分まで掘り下げられ描かれており、いい意味で期待を裏切られました。
ストーリーはもちろん、映像の美しさや音楽まで全部良かったですね。
その中でも主演の田中圭さんをはじめとする俳優陣のお芝居がとにかく素晴らしかった…。
まず東山春人を演じた田中圭さん。
春人は表面的には爽やかな高校教師。
しかし心の中では「異常な願望」を持ち続けている人物。
その「異常な願望」というのが「オートアサシノフィリア(=他人に殺される状況に興奮する性的嗜好〈しこう〉)」。
そんな春人がターゲットにしたのが「女子高生」。
「変態」と言ってしまえばそれまでなのですが…
いざ映画を観たら春人が「ただの変態」とは思えなかったんですよね。
誰しもが持っているであろう「願望」が、春人の場合は「女子高生に殺されたい」だったってだけのことで。
猟奇さも感じるんだけど、なぜか切なくて脆くて妙にリアル。
不思議とそこに気持ち悪さはない。
物語が進んでいくにつれ、何故か春人のことを応援している自分がいて。
「見る側の気持ち」をそこまで持っていった田中圭さんはやはり凄い俳優だな、と思いました。
彼が演じたからこそ、「異常な願望を持つ春人」という役にこんなにも「説得力」を持たせられたのだと思います。
ちょっとした目の動きが本当に素晴らしいんですよね。
特に、冒頭とその後何回か流れる「実習で五月にカウンセリングを受ける」シーン。
自分が異常な願望を持っていることに気づいていながらも、その正体が何なのか言語化できず苦しんでいる様子は、思わずこちらが感情移入してしまうほど。
決して共感できる「願望」ではないのに。
可愛らしくて明るい役を演じる田中圭さんも魅力的ですが、個人的にはこういうダークな面をもつ役の田中圭さんがとても好きなので、そういう部分が多く見られたのが嬉しかったです。(「哀愁しんでれら」も最高ですよね…)
そして臨床心理士で春人の元カノ深川五月を演じた大島優子さん。
キャスト発表で、田中圭さんの元カノ役が大島優子さんと知ったときの安心感たるや…!
映画を観る前から期待大でしたが、やはり最高でした。
女子高生役の子たちとは違った形で春人と絡んでいく五月が、良い具合に物語のアクセントになっていました。
五月は「春人の唯一の理解者」だと思うんですよね。
春人への贖罪の気持ちを表すラストの病室シーンも、なんだか胸が苦しくなりました。
そして高校生役の俳優さんたち。
皆さんとにかくお芝居が上手でグイグイ物語に惹き込まれました。
まず佐々木真帆を演じた南沙良さん。
真帆は自分の他にも「カオリ」「キャサリン」と3つの顔を持つ女の子。
春人のターゲットとなるとても重要な役でしたが、めちゃくちゃ良かったです。
憑依型というか、舞台挨拶などでお話している姿からは想像できないお芝居でビックリ。
春人の耳元でボソっと一言呟くシーンや、ラスト、春人と対峙するシーンは鳥肌が立ちました。
そして小杉あおいを演じた河合優実さん。
あおいは親友の真帆にだけ心を開く異端の女の子。
地震を予知できたり、真帆に訪れるであろう危険を察知できたりと変わった役でしたが、「真帆との関係性」の見せ方(表情や台詞)が素晴らしかったです。
他の作品も観てみたくなる素敵な女優さんでした。
そして君島京子を演じた莉子さん。
京子は真帆らと同じクラスで演劇部の女の子。
春人に恋してる表情や雰囲気がとても可愛かったですね。
春人とふたりきりになる図書室でのシーンや音楽室でのシーンがとても印象的で、かなりキュンとしました。
「机の下で膝コツン」からの「ん…?」なんて言われたら惚れないわけがない…(笑)
そして沢木愛佳を演じた茅島みずきさん。
愛佳は強くなりたい一心で柔道の練習に励む女の子。
印象的なのは、夜の公園で春人とふたりきりになるシーンと、春人と一緒に舞台の幕を引き上げるシーン。
あまり表情には出さないけど、春人に好意を持っているような雰囲気がとても良かったです。
そして川原雪生を演じた細田佳央太さん。
雪生は真帆のことが大好きで、ピュアで真っ直ぐな好青年。
校長先生のモノマネが似すぎてて、思わず笑ってしまいました(笑)
ラスト、真帆を助けるために春人と揉み合うシーンは大活躍でしたね!
(伝説?の「てんでダメだ!」問題が起きたのもこのシーンですね(笑))
すごく落ち着いたトーンでここまで感想を書いてきました。
が、内心は「ヒガシーーーーーーー!!!」と、かなり荒ぶっております(笑)
あんなに色気ダダ漏れで素敵な先生がいたら、ちょっとくらい(?)変人でも好きになっちゃいますよね…
物語がとてもテンポよく進んでいくので、中だるみもなく、最後まで飽きずに観ることができました。
本当にめちゃくちゃ面白かったです。
原作・古屋兎丸「女子高生に殺されたい」
今回、田中圭さん主演で映画化された「女子高生に殺されたい」。
原作は、古屋兎丸さんが画業20周年記念作品として発表した漫画です。
新たに「新装版」も発売されています。
漫画と映画ではストーリーが違う部分も多々ありますので、気になる方は読んでみてはいかがでしょうか。
そして原作・古屋兎丸さんと城定秀夫監督の対談も上がっていますので是非。
原作の漫画や、古屋兎丸さんと城定秀夫監督の対談を読んだ後にもう一度映画を観ると、また新たな発見があるかもしれません。
私は最終的に映画館で5回観てしまいました(^^;)
書き留めたいことがまた出てきたら追記するかも。
今日はここまで。
最後までご覧いただきありがとうございました!
5月27日、アマゾンプライムで独占配信が開始されました。(早すぎる!)
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